遺言書作成のおすすめ



最近、遺言書を残しておく方が増えております。信託銀行が、積極的に遺言信託に取り組んでいることもありますが、 相続対策なんてうちには揉めるほど財産がないから関係ないよと今まで思っていた方が、遺言書を作っておこうと考えが変わってきたことが遺言書の作成 件数の増加の原因だと思われます。
 この不景気の世の中ですから、一昔のように跡取りの人が自宅の土地建物を相続して、 現金が残っていたら皆で平等に分けておしまい。 分ける現金がなかったら跡取りの人が気持ちとしていわゆるハンコ代を支払って無事終了となるところですが、 最近では相続人にはみんな平等に相続分があるのだからと言い出す人も多くなり、 すんなりと跡取りの人が相続することに話がまとまらない例もしばしば見受けられます。
 確かに、住宅ローンの返済や教育費の支出に苦しんでいるときにただでもらえる権利のある相続財産に目を奪われることは誰にでもあるのではないですかね。そこで、いつ起こるか分かならい相続が発生したときに、親子や兄弟や親戚関係者の間で嫌な思いをしたり、傷ついたりすることが無いように、自分の意志を相続人に残しておくことが、人生最後の大仕事なのではないでしょうか。


 なぜ遺言書をつくるの必要があるのか?それは遺言書がこんなことを解決してくれるからです。

  ご自身の言葉を後生に残すことができる。

 子供達の将来の事、跡取りに託したいこと、我が家の家訓などいろいろと後生に伝えたいことがあるでしょう。生前には伝えられなかったようなことでも遺言だったら話せることもあるのではないでしょうか。

◆ 相続の争いを未然に防ぎ、 残されご家族が安心して暮らせる。
 相続について特段問題がなさそうなご家庭でも、一旦相続が発生すると、とたんにご遺族がお互いに争う場合が多くあります。

◆ 奥様の老後生活の心配を解消できる。
 奥様が老後安定して生活できるよう配慮した遺言書をつくることにより、奥様の面倒を見ていく方に多くの遺産を残すことができる。

◆ 残されたご家族の面倒な手続きが簡単になる。
 人が亡くなりますといろいろとやらなくてはならないことがあり、残されたご家族が大変な思いをします。遺言書があれば手続きが簡単に済む事があります。

◆ 身障者のお子さまの生活を確保することができる。
 お子さまが安心して生活できるよう配慮した遺言書をつくることによって、お子さまの面倒を見ていく方に多くの遺産を残すことができる。

◆ お世話になった方に財産を差し上げることができる。



[遺言は元気なうちに]

なぜ元気なうちに書かなければならないのか?

1、遺言内容に矛盾が生じることがある
 物忘れがひどくなってくるとすでに使ってしまった預貯金をあるものと錯覚して遺言書に書いてしまったりと矛盾の多い遺言になってしまい、のちに揉める原因となってしまうかも。

2、遺言自体の効力に疑いが生じやすくなる。
 たとえ痴呆の症状になっても遺言を作成することはできますが、作成時に介護保険法によって意思の伝達や記憶や理解力に問題があるとして介護認定を受けていたりすると、そのことによって遺言時に遺言能力がなかったのではないかとの疑いをもたれ、遺言自体が無効になる恐れがあります。

3、遺言書の気がかわりやすくなってしまう。
 普段は頑固で気の強い人だって年をとると弱気になりますよね。弱気になると人から同情されたり優しくされたりするとすぐ情にほだされ冷静な判断ができなくなり、今日長男に優しくされると、長男に全財産を残したやりたいと思い、 翌日長女に優しくされると、今度は長女に全財産を残したやりたいと思ってしまい、その日その日で気持ちがコロコロ変わり、その都度遺言を書き換えてしまう。
 そんなことをしているといったい何が本心だったのか分からなくなってしまい、のちに揉める原因になってしまうかも。


4、遺言を書くチャンスが少なくなってしまう。
 病気になってしまうと、家族は「遺言を書いてほしい」とは言い出しにくいですよね。遺言する方も病気が長引くとそれどころではないでしょう。もしかしたらと思い始め「縁起でもないことを言うな」っとなりますから。そういう雰囲気の中では、遺言を書くという発想が湧いてこないですよね。

「思い立ったが吉日」という言葉もあるように先へ先へといたずらに引き延ばさずに元気で意志もしっかりしているうちに思いを残しておいた方が良いのではないでしょうか。