よくある質問。契約書Q&A




■ 契約書のタイトルに決まりはありますか?

(A) 契約書には金銭消費貸借契約書など普通タイトルをつけますが法律的な効果は全くありません。タイトルが無くても立派な契約書です。
例え契約書のタイトルが贈与契約書でも内容が金銭借用契約だったら金銭借用契約になります。でもこんなことはややこしいからやめましょう。



■ 署名のない契約書は無効ですか?

(A) 「署名をもらわないことなんてあるわけないよ」って言われそうですけどこれがあるのですよ。署名というのは自ら手書きでサインすることをいいます。会社が契約の相手方の場合にゴム印に印鑑が押してあるだけで署名のない契約書を見たことありませんか? 署名以外例えばゴム印なんかの場合には法律で署名に代えて記名捺印という方法が定められています。署名の場合は印を押す必要がないけど記名の場合には印が必要ということですね。
一番間違いがないのは署名捺印です。出来るだけ署名捺印をもらうようにしましょう。その時はは必ず目の前で署名してもらうように。



■ 契約書に押す印鑑は認め印では効力がないのですか?

(A) 契約書の印鑑は実印かそれとも認印でいいのか悩むところですよね。契約においてはどちらでも問題ありません。法律的にはですよ。もっと極端に言うと新井さんが小堀の印を押したって有効なんです。
でも実際に契約するときは実印を押すようにしてもらいましょう。よく実印を押してもらったけど印鑑証明書は預かっていないって人がいるのですがよくこれが実印って分かったなあって首を傾げたくなるようなこともあります。実印は印鑑証明書があってこその実印だと覚えておいてください。
それから印鑑を持ってない場合拇印を押すこともありますよね。署名拇印だったら一応大丈夫でしょう。でも記名拇印はダメですよ。
あと書き判(自分の名前を手書きして周りを丸く囲んだもの)についてはお勧めしませんがどうしてもの時は(印鑑を忘れたので書き判を印として使用する)みたいな事も書き足しておきましょう。



■ 印鑑を押すところを教えて下さい。

(A) 以下については、原則として契約者全員が押印します。

1.契 印
2枚以上にわたる文書が一つの文書であることを明らかにするために各ページにまたがって押す印のことです。ただし、袋とじにした文書では、綴り目にだけ押せばよいとされています。
よく契印のことを割印と言う人もいますが、正確には全然違う意味です。

2.割 印
つ以上の独立した文書の同一性[(正本と副本)改ざん、訂正変更の防止のため]又は関連性(契約書と別紙)を証明するために、2つの文書に1個の印を半分ずつ分けて押す印のことです。

3.訂正印
文書を訂正したことを証明するため、訂正個所に2本線を引いて正しい文字を書き、欄外に「○○字削除○○字挿入」と記載した上押す印のことです。

4.止め印
文書末尾に余白が生じた時に、「以下余白」と記載する代わりに押す印のことです。余白の悪用防止のためですね。



■ 誰と契約を結べばいいの?

(A) これは二つに分けて検討しましょう。

1.相手が個人の場合
相手が個人の場合でしたら住所・氏名に印ですね。相手が個人でも代理人だったらどうしますか。その場合は本人の住所・氏名に続けて誰々の代理人という肩書きをつけてから代理人の住所・氏名に印ですね。契約の相手方が代理人の場合は本人から代理人宛ての委任状、本人の印鑑証明書を添付して代理人の免許証などの身分証明書のコピーも貰っておくようにして下さい。

2.相手が法人(会社)の場合
相手が会社の場合でしたら会社の本店所在地・会社の商号・代表者の資格(株式会社だったら代表取締役、有限会社だったら取締役(ただし、代表取締役が選任されているときは代表取締役になります。)・ 代表者の氏名に印となります。
もし相手方個人の住所氏名しか署名していなかったり、個人の捺印しかしてていなかったり、相手方が代表権がなかったりすると相手方個人と契約したとみなされる場合もありますからお気をつけて。
相手の人が本当に会社の代表者かどうかは登記簿謄本や資格証明書を会社の本店所在地の法務局で取得して確認することになります。


3.相手が個人商店の場合
契約の相手が「◯◯◯商店」だった場合は法人ではないですから相手方個人と契約を結ぶことになります。契約書には「◯◯◯商店」こと◯◯◯◯と両方記載してもらうのがいいでしょう。
それから株式会社◯◯◯◯を名乗っているが実は会社として登記されていない場合はどうでしょうか。これも同じように相手方個人と契約を結ぶことになります。契約書には株式会社◯◯◯◯こと◯◯◯◯としておくしかないでしょう。


■ 契約日付を入れ忘れてしまったら?

(A) 日付が入っていなくても契約書自体はもちろん有効です。ただ契約成立の時期は消滅時効などの関係からとても重要です。日付を入れ忘れたからといって勝手に入れてはダメですよ。相手の持っている契約書の日付は空欄ですからね。相手にお願いして日付を入れるのが一番ですが相手が協力してくれないときは念のため確定日付を公証役場又は法務局でもらっておきましょう。
確定日付とはその日に契約書が存在していたことを公的機関が証明してくれる制度なので十分効果がありますよ。



■ 念書、覚書、確認書などって契約書と同じ?

(A) 契約書のタイトルに決まりはないってことですから大事なのは内容です。無理して分けるとしたら念書は一方的に差し入れるもの、覚書は契約前の簡単な合意、確認書は契約の事後確認って感じですかね。他にも合意書やら承認書やらといろいろありますので参考程度にしておいてください。


■ 契約書はいつまで保管しておいた方がいいの?

(A)目安としてはその契約の消滅時効期間でいいのではないですかね。
普通の金銭借用契約だつたら10年、商事債権だったら5年とか。消滅時効の期間は取引に形態によって様々ですからよーく調べてからにして下さい。



■ 契約書を訂正するには?

(A) 法律上ではとくに定めはありません。でも契約書の内容を訂正するわけですから後日に問題が残らないようにきちんと訂正しましょう。

訂正の仕方は

金300円 
第1条 甲は、乙に対し金300万円を貸し渡し、乙は受領した。


第1条中        ここは2本線で
6字削除
5字加入


としておくのが一番いいでしょう。
そらから訂正したところをさらに訂正するのはやめた方がいいですね。何が書いてあるのか分からなくなってしまいますから。
訂正でも問題はないのですが契約の重要部分(たとえば上の例のように金銭借用契約の金額など)の訂正でしたら面倒でも改めて作り直した方がいいですよ。


■ 仮契約は本契約と違いますよね?

(A) 「これは仮契約書なんだからなんの効力もないよ。」と後で本契約さえ結ばなければ問題はないと思いこんでいる人はいませんか?
 仮契約だって立派に契約成立とみられることもありますよ。契約の効力があるかないかは内容によります。例えば3日後に売買の本契約と決まっていて融資を受けるために仮契約を締結した場合ではもう契約は成立していると言えるでしょう。
もちろん仮契約全部が契約の効力が発生するわけではないですよ。たとえば宝くじで1等が当たったら(これを条件といいます。)土地を買うという仮契約だったら宝くじがはずれれば契約は何の効力もありませんね。


■ 念書はあまり効力が無いと聞いたが?

(A) 契約書も念書も約束事を書面にしておくという意味では同じものですが、契約書はお互いが合意して作成するものですが、念書は相手方に一方的に差し入れるために作成するものという違いがあります。
一般的に作成されるものには「もうしません」念書とか「ごめんなさい」念書とか「もう少し待って下さい」念書なんかが多いのではないですかね。
お互い同じ立場だったら契約書、弱い立場の人が強い立場の人に差し入れるのが念書って感じでしょうかね。
念書というものは契約書とちがってあまり良い受け取り方をされていないものです。契約書だったら裁判所でも堂々と通用するものが多いのですが念書の場合だとなぜ契約書ではなくて念書?って思われ契約書より証拠能力が低く見られがちです。できるだけ念書で済ますだけではなく早めに契約書として作成し直しておいた方が無難ですかね。
でも念書で十分って場合も結構ありますよ。自分は全く利益がないのになんでわざわざ契約書に署名して押印してさらには印紙まで貼ってと思いますよね。
別に念書はすべてダメってことではないですよ。内容もしっかりした念書だったら十分契約書と渡り合えますから。
ただ巷でよく作成されている念書ってあいまいな表現が多く内容も無いような念書が作成されているから後に争いになてしまいます。
読者の中で住宅ローンを借りたことある人っていますか?
例えば、住宅金融公庫の住宅ローン(他も大体そうですが)実はあれだって住宅金融公庫御中となっていて一方的に借りる人が差し入れているのですよ。どちらかというと契約書より念書に近いような感じがしますけどね。
念書をもらうときは何が書いてあるのか意味不明な内容になっていないか注意してもらうようにしてください。